歌手:
重音テト
专辑:
《ウソのつきかた》最近の宝物は
形のないものばかりで
手ざわりのないまま
面影を慈しんでいる
心をひとつ電子回路にのせて
伝えたい
それが恐ろしい
入り組んだ駅みたい
行き先に迷うたび
ただしい機会はいつも
遠ざかっていく
だれもがすばらしくて
ぼくはそうじゃないみたい
鏡の水垢のむこうにはまた
かなしげなあなた
だれかと比べるほどに
醜く見えてしまう
与えられた形を
赦すことが 怖かった
想い出にならない日々を誰も覚えてないでしょう
そのなかにひとつ
ひとつだけ宝物があった
痛いような言葉、視線、空気
しらないふりして
それが分け隔てのない愛としても
裏表のある行為としても
おさえられない呼吸や存在を
ただ赦して
だれかと比べるほどに
醜く見えてしまう
与えられた形を
赦すことが 怖かった
また、誰にとってもなんでもない毎日で
透き通る鉢を満たす光に出会いたい
なんでもない毎日で
end.