浮遊月光街
アンチサイクロン
歌手:稲葉曇
专辑:《アンチサイクロン》

人気のない繁華街 遠くでぼやけた喧騒とライト
快速は臨時停車 行き先不明のタクシー
浮ついた足を拾って 寂しくなった手に触れた
臆病なあたしの秘密基地をずっとずっと覚えていて

駅前交差点のおんぼろ標識の向こう
誰にも分からないような場所へ
足跡を残しちゃダメと浮き輪にしがみついて
迂回するハイウェイ ひとり漂っていたんだ
地図に載らない郊外の静寂なランドマーク
そっとして欲しいから
溢れかえったポストの中身で灯していた航空障害灯
隠れちゃった夜の御月様
見えづらくなっていくあたしの答えを守るの
光と影 上手に操って
秘密天体 浮遊月光街
誰もわかりやしない景色を見させてくれるの
この夜の最後までに目に焼き付けて
夜雨に没してしまいそうな時も忘れないで

駅前ロータリーで来やしないバスを待って
誰にも分からないような場所へ
需要のない都市高速 壊れた信号機
余所見する余裕をひとり楽しんでいこう
寄り道したって 気まぐれだって

街の終わりで息を継ぎ足して 潜って窺うほど
間に合うことのない隙間を灰になった手紙で埋めて
誰一人通らない道を あたしのペースで歩きたかったの
隠れちゃった夜の御月様
間違いに呑まれそうなあたしを助けてくれるの
あたしはまだ眺めていてもいいよ。
秘密天体 浮遊月光街
誰もわかりやしない景色を見させてくれたの
この夜の最後までに目に焼き付けて
夜雨に沈んでしまいそうな時は掴まって
ふらついてぼやけてしまった景色をずっとずっと信じていて

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