歌手:
重音テト
专辑:
《観測者はかく語りき》おもしろきこともなき世に
おもしろきこともなき音楽と
おもしろきこともなき詩
ここに安らかに眠れ
四五六を繰り返す
聴き飽きた根音が轍を踏む
無難を赦し平坦を選ぶ
錆び付いた感性の中
嫌気が差すも脱線を畏れて
生き残る術と信じた
個性が殺す没個性
即ち自己満足と言い聞かせ
連ねて 重ねて 並べて
積み上げてきた五線譜に
流行りの洋墨で
死化粧をしたら
叫べ
この不自由を 此処に
この不条理を 此処に
この理不尽を 此処に
届いてんだろ
進め
道無き道を越えて
果て無き壁を超えて
その不幸を越えて
わかってんだろ
四五六は繰り返す
有触れた休符を挟みながら
掻き鳴らす弦の震えを
記録する午前零時
初期衝動を思い出す
初めて楽器に触ったあの頃
憧れていた音楽家
今更その才能を思い知る
写して 盗んで 真似して
弄り回した五線譜を
時代の肉刀で
切り刻んだら
笑え
この結末と音を
この現状と声を
この不自然な歌に
気付いてんだろ
踊れ
右向け右で
それも見て見ぬ振りで
本音は偶像達と共に
嘆いてんだろ
どこかで聴いた この展開に
限界を感じるよ その才能に
いつか歌で世界が変わる
音楽だけは残る
綺麗事だけ言っても
気付いてんだろ
それは四拍子でずれる
スリップビートの中の
細やかな抵抗すら
無駄な足掻きさ
叫べ
この不自由を 此処に
この不条理を 此処に
この理不尽を 此処に
届いてんだろ
いつか
道無き道を越えて
果て無き壁の先に
沈む音楽の未来
わかってんだろ