歌手:
霜月はるか
专辑:
《Akkord-アコルト-》ひとり潮騒の中で佇んでいた
海を渡る風はただ冷たく
かたく閉ざされて朽ちた扉のように
目指す場所は儚げに霞んで
広く果てしない揺らぎの只中へ
波を切り裂いて船が行く
過去に下された裁きを破り捨てて
遠く明日を導く
そして怖れずに次の途をひらく
黒い瞳 変わらぬ願いを映して
脆くひび割れて鍵を閉ざした世界
乾く大地 枯れ落ちた木々たち
砂に描かれた古い神話のように
辿る影はおぼろげに揺らいで
永く絶え間ない惑いの只中で
人はささやかな灯を燈す
ともに歩みゆく光と重なるたび
それは強く輝く
いつか悲しみは次の軛を解く
碧い涙 はるかな想いを湛えて
弱く不確かな兆しのさす空を
翼翻し鳥が行く
時に刻まれた軌跡を塗り替えては
なおも強く羽ばたく
やがて朝焼けは遠く空を染める
紅い光 新たな門出を照らして