霍香の雛が見せた夢
霍香の雛が見せた夢
歌手:Applice
专辑:《霍香の雛が見せた夢》

触れても溶けない氷が
私と空を隔てている
日陰の月は目を逸らした
私の顔は映らない
水面にも鏡にさえも

世界に落ちたペン
その先からすぐ滲み出すインク
幼稚な落書きに価値は少しもない

溶け出した憶が風に交ざっていく
マリオネットの糸は切られている
いまは永遠の時間の中で
私は私が誰かも忘れている

言葉が遅れて届くほど
遠くで眠らずに燃える
たとえば聖者の処刑台
茨の冠を被って
真実を嘘で飾った

失くしたものがまだ
何かも知らない 何も分からない
ただひたすら同じような名前を呼ぶ

この世界は広く 何処までへも遠く
平らに続き空虚で穏やか 【雨が長く降る続く】
何を恐れることがある
私はそう あの火に飛び込めばいい? 【誰も近づかないでと】
僅かに陰る 目の端を横切る残像 【気づいたら 静かに】
もう少し 鮮やかな香りが見えてくる 【それから 助けてあげてね】
思い出の絵本の中に描かれていた
【きっと私も】“絵本を開く私”
その私が見ている 絵本の中ではまた
【絵本の中では】“絵本を開く私”が—

地平線に落ちる 十字架へと向けて
空を飛んでいるようにも見えた
それを拒む扉に何故
安堵を覚えようとしてるの

その扉の色は必ず虹色で
その赤色は熟した林檎のように 【もう少しだけ続いて】
柔らかく甘くて
何故か唇でその味を知るの 【この雨があがるまでは】

狂う残像 立入禁止
狂う残像 掴む 何度も 【せめて】
狂う残像 ノイズの嵐
立入禁止 間違いはどっちだ? 【もう一度—見つめて】
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