歌手:
少女病
专辑:
《黎明ローレライ》「もしも世界に答えがあるなら」
Lyrics:少女病/Compose&Arrange:HIR
Vocal:Mitsuki
Voice:名塚佳織,吉野裕行
『どれだけ探し歩いたのだろうか。
その場所に辿り着くまでに巡らせた想いは、
きっと彼女と過ごした時間を何倍にも
増幅させていて。
でも、ようやく見つけだした。
刻を止めたこの場所。
あの頃と変わらぬ美しい姿――――』
セピアの霧は神聖な 再会に相応しく思えて
濁って見えてた視界が光を探しあてた
この時を信じて何度命を断つことやめたのだろう
何も変わらず美しい 後ろ姿抱いた
聴かせてあげたい物語 あれから随分増えて
あの頃と同じようには、歌ってあげられないけど……
声が枯れても、想いは枯れずに
屈さぬ鋼の決意を 消さずに燃やし続け
二人の距離を ah... 取り戻して……
長い時を経て変わった
僕の声に彼女は戸惑い
病気でもしたのですか、と優しく気遣う
語ったあげたい物語 それより大切なこと
二人のこれからの長い 人生創っていくんだ
もしも世界に答えがあるなら
この愛こそが穢れなき 微かな曇りもない
死さえ踏み越え ah... 揺るがぬモノ……
『彼女は肉体を失った影響か、
僅かながらも瞼に光を感じることがあるという。
"この包帯をとって世界を見るときは、
あなたとともに――――"
そう語る彼女の表情はまるで少女のように輝いていて。
その言葉は旅してきた茨の道を。時間を。
全ての苦労を忘れてしまうほどに何よりも嬉しくて……。
"やっとあなたの顔をみることができる"
振り返り僕の顔をみたイヴは、訝しげに問いかける』
「あなたは……誰?
私の知っているあの人じゃ、ない――――」
『理想化され、彼女の中では
まだ若い姿でいるはずの青年はそこにはなく。
いるのはただ衰え、くたびれた老人だけ。
数十年という途方もない年月は、
生きた側にだけ残酷に流れていた』
「私の前からいなくなって。あなたなんて、知らない」
もしも世界に答えがあるなら
最期にはどうか救いを 刻んで残してほしい
それが嘘でも ah... 偽りでも
もしも世界に答えがあるなら
優しいものだと信じて 歩んできた旅路は
脆く砕かれ、意味をなくした
『老人は嘆き絶望し、
何も語ることなく自らの命を断った』
「さようなら。僕の愛したイヴ」
「本当の彼はいつきてくださるのでしょう。
ずっと、いつまでも待ち続けますわ……」
『イヴはそう呟き、冷たい瞳で
老人の屍を見下ろしていた――――』
【 おわり 】