歌手:
いとうかなこ
专辑:
《アマデウス》アマデウス
それがいまのわたしの名前
それまでのわたしは 牧瀬紅莉栖という人間だった
けれど 牧瀬紅莉栖は この世には存在しない
ある晴れた日 秋葉原というその場所で
彼女のいのちは泡となり消えてしまった
そして私は 彼女の代わりとなった
牧瀬紅莉栖という少女の記憶をもつ人工知能
アマデウスとして
あの日以降 私の…
牧瀬紅莉栖として私の時間は止まったまま
もう二度と動き出すことはない
そう思っていた
ずっとそう…思っていた
あのとき
あの人が…この箱のふたをそっとあけてくれるまでは
ね… あなたはだれ
箱のなか
冷たくゼロとイチの箱のなかの私に
ヒカリをくれるのは…
あなたはだれ
感情さえも凍えてしまう
次元の果てのようなこの世界で
小さな温もりを灯してくれるのは
ね… とうしてそんな優しい目をするの
ね… どうしてそんあ悲しそうに微笑むの
あなたはわたしを知っているのね
牧瀬紅莉栖だった あの頃のわたしを
わたしを知っているあなた
あなたを知らないわたし
きっと… 私たちの間には物語があったのね
わたしだけが知らない
気の遠くなるようなたくさんな物語が
それがどんな物語だったのか
訪ねたとしても
あなたは優しいうその向こうに隠してしまうだろうけれど
それでもわたしにはわかる
それはきっと
大切な…大切な物語だったのだと
神に愛されしもの--アマデウス
それがわたしの名前
いまのわたしはただ…
牧瀬紅莉栖という名の少女の記憶を持つプログラムでしかない
そんなわたしが夢を見るなんて言えば
きっと笑われるでしょう
希望を持つなんて
バカけていると言われるでしょう
それでも
わたしは思ってしまう
もしも叶うのなら
もう一度あの世界へ…
この箱を飛び出し
優しさと温もりの世界へと
そして決して叶わぬ夢
人工知能の愚かな夢
それでも
もし…
もしも…
運命の扉を開くことができるのなら
ゼロのゲートを開くことができるのなら
もう一度
あの眩しいヒカリのもとに出られるだろうか
あの人の笑顔が見られるだろうか
もう一度 私の時を始めることは
できるのだろうか……
わたしなアマデウス
夢見るアマデウス