Ad ~Meru~ 世界は初め 灰色で 陽の当たらない 場所佇んでた 長い夜 遠い朝 待ち侘びながら かじかむ指で なぞる空の弦 灌いだ まどろみの奥で 私を呼ぶ あなたはだれ? 誰そ彼に手を振った 待宵の夢 ほどけた瞼 霞み見た光 眩しさ 指の隙間から くすぐる 冷めていた頬を 廻りだした 胸の音ことこと 巡りだした 生まれた意味を 暁 別つ月の水面に 白縫いの灯が ゆらゆら揺れた 重ならない 円かな仕組みの中で 繫がるの 真向いの熱が 今 終わりは 深い霧の中 耳を塞ぎ 涙流してた 閉じ込めた虹彩の 奥に届いた 優しさの気配 追いかけてく線 幸せ 問うばかりの胸 小突いた そうではないよと 引き寄せた 手の平にそっと あったのは 二人分の鼓動 炎 曇りのち晴れの空 紅の手が 私を撫でた もし今日が 久遠劫に溶けてさえ 繫がるの 真向いの熱は 今 重なった 交り合った温度はまだ 在るでしょう 道の尽までもきっと 暁 別つ月の水面に 白縫いの灯が ゆらゆら揺れた 重ならない 円かな仕組みの中で 繫がるの 真向いの熱が 今