夢幻の扉 幾度目の浮遊 意識は湖を超えては 揺れ霞む景色 旅をする . 気付きもされない 腐敗した果実はこのまま 枯れて土になり地を穢そう . 孤独と言える時間は 私を蝕んでく . そこに君がいた そっと手を伸ばす ここで一人 君を待つ 夢幻の扉 . 真っ赤に実った 林檎はさぞ甘いはずでしょう 幸福の光 身に受けて . ここはまだ暗い 明かりを見たことも久しい 私はそうして朽ちていく . 僅かな希望を乗せて 水面はただ凪いでいる . そこに君がいた そんな夢を見た 誰もいない 静けさの 夢幻の扉 . そこに君がいた まぼろしに咽ぶ ここで一人 時を討ち 夢幻に隷す . そこに君がいる そんな夢を見よう 誰もいないこの狭間 夢幻の扉