墨染 幾度とこの地に降り積もる 終わり朽ちる花弁よ この目に焼き付く生命の 灯火さえ焚き付けて 再び雄々しく咲き誇れ 千切れ舞う墨の桜 残した言葉の欠片は花弁となる 零れた涙冷めた大地に染みる 愚かさが招いた罪は誰が? ここに波紋を残した 視界さえ白く染め上げた 終わり告げる生命よ 儚く脆くも咲き誇れ 産み落とす墨の桜 赦しを求めた欠片は花弁となる 溢れた涙冷めた大地に染みる 抗えど重なる罪は誰が? 霞んだ意識覆う華よ 悔い枯らした生命よ 慈しみ燃やせ咲き誇れ 穢れ無き墨の桜 いつの日かこの声が届く彼方で 終わらない物語終わるその果てに 気高く舞い散れ咲き誇れ 囚われた墨の桜 償いと罪の桜