ナルキッソス 祈る事を諦めた 透き通る空の朝 どんな気持ち抱えてても 誰にも届かないなんて まるで私はエコー 狭く白い部屋からは 同じ景色が見える 「当たり前」だけを望んだ ささやかな運命でさえ 儚いものと知った 広げた地図の上旅立つように ここならば自由になれる 瞳を閉じれば果てない 忘れられる痛みも あの花の向こう側は 優しく眩しい こんな空っぽの私を 静かに抱きしめてくれる 遠くへ連れて行って 翼に傷を付けられた 動かない籠の 神様なんていなくて 本当は 広げた地図の上痩せた指で 存在を繋ぎ止めて 凛と伸びた花は今も きっと傍で咲き続けてる