暮れ六つ(东方绯想天より“暮色苍然”) それは 燃ゆる陽の赤  郷に名残の色 空は いま月影の  ゆるり ゆるり 届く 汝 月夜月男  急ぎ 宵を待たず 夜の帳を越えて 緋色の空に耀う それは 滲む霞が 郷に贈る調 朧 夜露を纏い  ふわり ふわり 響く 雨は 降るとも見えじ  なれば傘を畳み 髪を梳る 風  愛おしむ指のように 伸びてゆく影は 星たちと手を繋ぐ 仰ぎ見る彼方  橙色が ほら一面に