黄昏トンボ いと恋しや と再会を願う 天の河の岸 と岸のよう出逢えぬ二人 望月まに、星は薄燈く流れ 芒は風にしなうまま 宵は更けて、刻は過ぎ去るの 一夜(ひとよ)一夜の恋心 一色(ひとつ)一色織り重ねても 葉うことなく、帰るとなく 遙空(そら)に散り溶け消えてゆく 彼(か)は誰とき、と持ち続けても おとない人は夫婦(めおと)の黃昏トンボだけ 淋しさ余り、空に消えられたのなら あの人は追いかけてくれるのかと ふと思いながら くるりくるりと周り道 るううるううと風が泣く 悟ること悲し、哀れとも 別れの時を予感する 一夜一夜の恋心 一色一色織り重ねても 葉うことなく、帰るとなく 遙空に散り溶け消えてゆく 一夜一夜の恋心 一色一色織り重ねても 葉うことなく、帰るとなく 遙空に散り溶け消えてゆく