桜花迎唱 花はやがて常世に命散りて 笛の冴え渡る音にその身寄せる はらり、波紋広がり時を包み 深き眠り醒ますは黄泉の桜 いまいま小夜啼く鳥 鏘鏘と鳴き交わり 逮夜を飾る いざ遥か渡れ黄泉風 淡き色の褪せぬ間に いざ君よ花と咲き乱れて 終の春を藍に染めて 花を讃え常夜に歌は響き 笛の冴え渡る音に耳を寄せる いついつ出やるか幽雅の艶姿 真白き蕾を撫ぜる いざ咲かせ咲かせ墨染めて 淡き夢の消えぬように いざ君よ花と解け合って 終の春に舞い踊れ いざ遥か渡れ黄泉風 淡き色の褪せぬ間に いざ君よ花と掻き乱れて 終と共に春に染まれ