悪夢の果てに見るユメ 作词 : 凋叶棕 作曲 : ZUN ――一体ここは何処なのだろう。 連続しない現実は。 人はそれを夢と呼ぶ。 だけれど。 現実は一つしかない。 . その身に起こる全ては 一つの魂を介して その身体を遍く満たし そして『現実』となる . 私がどこにいて 何を見ようとも ここが『現実』だと 信じる他にない .. . ――私にはユメがあった。 翔けるは見知らぬ世界。 息の詰まる日常を。 抜け出し。 . 誰も知らない世界へと。 . けれどあの世界の全ては 終わりの無い悪夢として この魂を遍く満たし そして『現実』となる . 私の在る場所 夢になどでなく この現実にこそ 見出すために . ――もしも願いが叶うのなら。 もう二度と。 悪しき幻想など見ないように。 . 縋りたい、この希望に、けれど。 それを『悪夢』と呼ぶと、私は知っている! .. . だから、今。 この手で全て否定すること。 . ――悪夢の果てに見るユメとして。 ... .. . ――私にはユメがある。 小さな、ささやかなユメ。 この幻想を手放して そうして。 . 私の今を取り戻す。 . あの世界で得た全てが 私を縛る楔となり その全てが遍く満ちて そして『現実』となる . けしてしまうため もうもどらないよう あのゆめのせかいなど こわしてしまえ . ――そう一つずつ積み重ねる。 この全てを。 否定するべき言葉たちを。 . 解き放つ、この魂を、だから けして終わることのない幻想など いらない! . 自問い続ける。 その幻想が壊れるまでに。 . ――悪夢の果てに見るユメとして。 .. . 夢を見る。 安らかなる夢 ――それは或いは、現実なのか? .. . ――夢と現実が狂わぬように。 今度こそ。 本当の夢を見るために――。 . 現実には、ユメなどない、だから。 夢という名のユメを、抱きしめ続ける! . どうか。嗚呼。 この現実が続くのならば。 . ――悪夢の果てに見る夢となるように。