ヤミ ぬかるむような澱みの檻に 溺れるままに沈んで 気づかぬうちに明かりは消え去り 暗く深い定めへ 優しい眼の奥に潜む 獣の性(さが) 光 どうして気づきましょうか その手で救い出して欲しいと 伸ばす指には何も摑めず 今 貴方が残す言葉が 深く私を ただ突き刺して 泥にまみれた羽で目指した 遠い光は気高く 飛べるはず無い朽ちた翼では 無理と知っていたのに 身動きさえ出来ぬ闇で 絶望だけ ただ貪った 形作る肉があるから この想いに縛られるなら いっそ 叶わぬ願いも裂く 貴方の言葉よ 今 ナイフになれ 灰色ならばいつかは黒に 鮮やかな色を染み込ませ この眼 射抜く月光 紅く 染めて 染めて この手 染めて 強く 強く欠片だけでも 貴方の名前 この身に刻む 記憶の中たとえ嘘でも 愛していたのは本当だから